「仏陀バンク」視察へ  バングラデシュ村の自立をめざして

5月末から6月初めにかけての4日間、アジアの仏教徒を支援する「四方僧伽」が各 国で運営している、仏陀バンクの視察に行ってきました。 仏陀バンクでは出資を基にしタイ、カンボジア、ミャンマー、バングラデシュなどで 紛争や災害、貧困など厳しい 環境におかれた人々に無利子の小規模融資を行い、自立への支援をしています。融資の対象は、農業、漁業、養鶏などの一次産業を中心に商店や床屋、薬局、バイク修理屋などの設備投資です。返済されたお金は100%次の融資希望者の自立のために使われます。 訪問したのは、バングラデ シュの東部・チッタゴン丘陵 地帯にあるバンダルバンという地域です。マルマ族が住む二つの村を視察しました。バングラデシュは8%以上がイスラム教徒の国で、チッタゴン丘陵地帯には多くの仏教徒の先住民族がおりますが、政府がイスラム教徒 (ベンガル人)を入植 させたために今でも紛争が絶えない地域です。これまでに9の地区で3490人が融資を利用しています。 道中はトラブル続きとなりました。空港で指紋をとられて荷物を調べられたり、チッタゴンからバンダルバンまでの国内線では事故かと思われるほどの揺れ。村に向かうスピードボートは激しい雨で沈み始め、島にのりつけて九死に一生を得た思いでした。 なんとか到着した視察先でしたが、村人たちがとても快く迎えてくれました。仏陀バンクの融資は、地元の寺や僧侶、村長さんを中心に事業内容や返済計画まで詳しく議論・調整して決定しますが、とてもうまく回っている様子が伝わりました。普段の村を見たいので歓迎式典などは行わないようにお願いしたのですが、花をまいてたくさんの果物を用意し踊りも披露してくれました。子供たちは靴も服もほとんど持たず、暑ければ湖に飛び込むような大自然に囲まれた 暮らしですが、澄んだ瞳と くったくのない笑顔にこちら」の心が浄化され、多くのことを考えさせられた視察の旅となりました。 仏陀バンクとは?